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お知らせ

緒方貞子様のご逝去を悼む

緒方貞子様のご逝去にあたり、深く哀悼の意を表し、御遺族の皆様に対し謹んでお悔やみを申し上げます。
緒方貞子様は、私たちが顕彰する芳澤謙吉翁のお孫さんにあたります。

2015(平成27)年8月1日に行われた講話で、「謙吉の長女の長女です」と自己紹介されたことを思い出します。
「芳澤謙吉翁50回忌法要」で、謙吉翁が生まれ育った大字諏訪の生家跡にお立ちよりになられた時のことです。
講話で、「一般的に、日中関係の問題の側面ばかりが、政治的にもマスコミの上でも語られるのですが、時々の問題はいろいろあっても、日中関係ほど深く長く続いているものはないと思います。その中において歴史的共有、アジアにおける必然的な関係、そういうことが根強くあると思います。」と日中関係の長く深いつながりに触れられ、重ねて「日中関係の深さ、そこから来る・・・中国から来た文化の深さ、そういうことから来る長い、熱い関係というものは大事にし続けていかなくてはならない、それが日本のためにもなるし中国のためにもなりますし、大きな意味で世界のために大変大事なものだということを昨今痛感しています。」と指摘されました。
結びには「日本と中国が仲良くする以上に、お互いに必要にしあっている間柄だということを私は常々思っています。」と日中関係の深さ、重さをお話しされていました。

 

翌日の、法要後の御斎の席でも親しくお話をさせていただきました。
祖父謙吉翁が愛飲していたという日本酒を片手に、和やかに、様々に、幅広く話題は尽きませんでした。

緒方貞子様の国際協調・協力への強い思いと人への優しさを兼ね合わせたお姿を、昨日のように思いだしています。

在りし日のお姿を偲びつつ、追悼の言葉とします。

令和元年11月 芳澤謙吉翁顕彰会