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稲架木道

平成11年頃、圃場整備事業を機会に道路沿いに移植されました

稲架木(はさぎ)

photo_hasagi_01稲架木(はさぎ)は、刈り取った稲を乾燥させるときに使われました。樹種は主にサトトネリコですが、山間部では栗の木をまぜていることもあります。下枝を切られることによって、独特の樹形となります。いわば生きている杭です。この付近では、他にハンノキを稲架木として使うところもありました。
この新潟県の平野部田園風景のシンボルともいえる稲架木ですが、機械化の進んだ現在では無用のものとなり、しだいに少なくなってきています。諏訪地区では、米岡と諏訪小学校を結ぶ市道沿いなどで保存され、往年の姿を偲ぶことができます。
この稲架木に黄金色の稲束が襖のように掛けられ、秋の日を浴びていたのは、そんなに遠い昔のことではありません。稲架木として、最後の世代となるかも知れない木々が見せる、四季折々の姿を、旧き時代の記憶のページに残しておきたいものです。
(昭和30年代後半までは、道路の両側に稲架木があり、稲架木の間を自転車で通勤・通学したものでした。)

ヤチダモ(谷地梻、学名:Fraxinus mandshurica)

ヤチダモは、モクセイ科トネリコ属の落葉広葉樹。単にタモともいいます。(「梻」は木編に「佛」)
家具や装飾材、日常器具の材料として利用されるほか、合板の材料にも用いられます。 また硬質で弾力性に富むため、野球のバットやテニスのラケットに使用される素材としても使われます。成長がよく、年輪幅が広いと重厚になり、成長が悪いと軽くなる。成長のよいものは運動用具材に、成長の悪いものは家具材として重宝されています。
北海道と本州に分布し、北海道に多く産します。本州では山間の沢沿いで見かけます。 根が冠水しても生きているため、たびたび水没するような人造湖の壁面にも生育しています。

イボタ、イボタ蝋

カイガラムシの一種・イボタロウムシ(イボタノキなどモクセイ科の樹木に寄生する)の雄幼虫がイボタノキの枝の周囲に群生して分泌した棒状の蝋塊より得られる蝋のことです。枝に綿を巻き付けたように白くなっています。固く融点が高い蝋です。木製品や生糸のつや出し、襖や障子の滑りをよくするためなど。掛軸や巻物の裏側にすり込んで巻き取りやすくする、微粉末として古いSPレコードの再生を助ける、そろばんにすり込んで玉が動きやすくするなどにも用いられています。

いぼた(いぼた蝋)

いぼた(いぼた蝋)

ヤチダモ(タモ)

ヤチダモ(タモ)

稲架木道の現状(H26.6.20)

米岡本村から1、2、3・・・区画とする  (本)

区画 現在本数 切り株など
痕跡あり
痕跡なし
(多分あった)
1 18 3 1
2 14 6 1
3 7 1  
4 12 1 1
5 9 2  
6 9    
7 9    
8 14 1 2
9 8 2  
10 7   1
11 8   1
12 8    
合計 123 16 7